オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

主にネット小説に関するアイデアを投稿しています。もし気に入ったものがあれば、自由に使っていただいて構いません。よければ、Twitterに、執筆している作品の紹介とともに連絡してみてくださいね。

より快適に、より上達する小説家同士のつながり方

 自称アニメ・ラノベ評論家。オレオだ。最近、インターネット小説家の人とツイッターを通じて連絡を取ったことで、「ネット小説家同士の強いつながり」の存在を知ることができた。今回はそれについて書いていこうと思う。

 

 

 私は先日「#リツイートした人の小説を読みに行く」というハッシュタグをつけて、見解を広げたり小説家と少しでもつながりを持ちたいという希望でネット小説家に作品を紹介してもらった。遅いペースながらも空き時間を見つけて読んでいる途中だ。

 それで気が付いたのだが、この方法で小説を募集している人は「読むものを自分で見つけられない人」だけでなく、「同じネット小説家同士」で行われている。自分の作品を他の人に広め、さらに他の人の作品の良いところや悪いところを自分の作品に生かそうという目的なのだろう。さらに、「リツイート」は相互フォローしている人にも表示されるので、良い感想を書いてくれそうな人を探したりするのに便利である。

 そして何より面白いと思ったのが、ネット小説家(他の小説家や漫画家については知らない)はSNSを通じて連絡を取り合うことで、お互いの小説を多くの人に紹介しあい、お互いのモチベーションを高めているということだ。それまで私は小説家というのは孤独なものだと思っていたため、これには驚かされた。SNSを最大限利用して、小説家同士が一丸となっているのだろう。

 実際、読んだネット小説の感想欄・レビューを見てみると、別の作品の作者の名前を見つけることができた。果てしなく長い「小説の完結」の道を完走するため、「批評に耐えるため」にネット小説家はそれぞれが励ましあっているのだろう。

 

 さて、新たな発見による感動の話はここらへんで終わりにして、小説家様方の環境をよりよくするためにはどうすればよいのかについて書く。

 

気が付いたこと

 

 ツイッターやネット小説の感想などを見て、「自分が書いているのと同じようなジャンルの作品を読む傾向があるのではないか」と感じた。なぜこんなことが起きるのだろうか。

 理由は、「自分と同じ感性を持っている人とつながりたいから」「勝手がわかっている作品のほうが評価しやすく、自分の作品に生かしやすいから」などが挙げられるだろう。誰でも1人というのは心細いもので、同じ目的を持った人と一緒にいたいものだ。それに、同系統の作品なら「この人の表現は良かったから真似しよう」ということがすぐにできる。

 

欠点

 

 「自分と同じジャンルの作品を読んで自分の作品に生かす」のは、一見とても良い方法に見える。というか、先ほど書いたように実際メリットはたくさんある。だが、デメリットも存在する。

 そのデメリットというのが「同じジャンルを書いている人の作品を参考にすると、新たな発見が少なくなってしまう」ことだ。

 超極端な話をしよう。新たに小説を書くときに必要な情報を10として、その情報をジャンル別に分けてみる。

 

7/10 「作品の知識」

 影響された作品の知識。自分がこれまで読んできて、好きなものの設定をごちゃまぜに入れ込んだもの。闇鍋。ただし、大まかなジャンルは一番影響されたものになるため、そのジャンルの割合がとても大きい。7の内5以上は1つのジャンルに偏っているだろう。

 

2/10 「自分の体験」

 自身の体験をもとに考えた独自の設定を入れていく。こうすることでオリジナリティが生まれ、作品を通して読者に伝えたいことがだいたい決まってくる。黒歴史を掘り起こせ。

 

1/10 「作品以外の知識」

 作品に影響されない知識もあるだろう。これも大きくとらえれば自分の体験だといえる。他人が知りえないような情報を入れてみれば読者を驚かせることもできるだろう。

 

 これは一例だが、まあこんなものだろう。さて、考えてみてほしい。すべての作品がこの通りに作られているとすると、参考にする小説の大まかなジャンルが同じ場合、その作品から学べることは5,6割も減ってしまう。何せその内容は知っているのだから、自分と比べたところで大して変化がない。

 さらに、同じジャンルを書くということはその作品を書く過程にある程度の共通点があるということでもある。体験や感性が似ているということだ。だから同じ作風に憧れたり感動するのだ。これも、その作品から学びを少なくする要因の1つだ。特にこちらは大問題だ。作品がよりよくなるためには、自分とは別の感性を取り入れる必要がある。なぜなら、

「キャラクターは主人公だけではないから」

だ。主人公は作者の分身でよいのだが、それ以外のキャラクターも同じように書いてしまうと「主人公と似ている人物」か「主人公に都合の良い人物」ができあがってしまう。これではストーリーに山場を作ることが非常に困難になり、作品としての面白みが薄れてしまうのだ。

 そして、これをやり続けた結果が今の「なろう系」があふれかえった状況だろう。みんなが同じ作品をまねした結果、ほとんどコピーのような作品が数多く生まれてしまった。「ウケる表現の仕方」が確立してきてしまったのである。こうなってしまえば、もうあとは細かな設定を変えていくしかない。完全な飽和状態になり、ただ作品数だけが伸びていく。進化は起こりえないのだ。

 

改善案

 

 ただの娯楽ではなく、執筆の参考にするためには、同じジャンルの作品を読んではだめだ。

「違うジャンルの作品を読むべきだ」

ここでいう違うジャンルというのは、ライトノベルと純文学のように大きなくくりなわけではない。

 例えば、戦闘重視の作品と恋愛重視の作品。時代の違い。主人公の性格。ギャグの方向性の違い。結末の違い。これらの内いくつかが違えば、それは全く別のものになるに違いない。自分の作品とは違うものを見つけ、そこを掘り下げて考えてみたり、仲が良ければ本人になぜなのか聞いてみると良い。自分の作品の本筋にはかかわらないかもしれないが、キャラクターや情景描写に新たな一面を取り入れることができるはずだ。

 そして特にオススメしたいのが

「異性が書いた作品」

である。大体の作品には多少なりとも恋愛描写が含まれている。つまり男女がどちらも登場するわけだ。男性、女性は脳の構造から違うため、恋愛観はもちろん物に対する反応も大きく異なるだろう。それを想像や幻想だけで書くと、ただ願望の塊のようなものになってしまう。それは確かに(作者と)同性には受けが良いかもしれないが、その価値観を持ちえない異性には響きにくい。そこで、異性が書く作品を読んでその感性を少しでも理解することで、作品がよりリアルなるのだ。作者から見て異性の読者も、読みにくさや忌避感が減るかもしれない。

 私は実際に女性が書いた作品を読んで新たな発見がたくさんあったので、これは断言できる。だから、ぜひ新たなジャンルに挑戦して、それについて考えてみてほしい。

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 今回の提案、小説家さんたちはどう思われただろうか。新たな意見を取り入れ、より作品が鮮明に、リアルになっていけば嬉しい。私もこれから色々なジャンルの作品を募集して読んでみる予定だ。

 色々書いたから文章量が多くなってしまった。あまりまとめるのが得意ではないので、どうにか改善していこうと思う。それではまた。