オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

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【ライトノベル】文字しかないからこそ、光を表現することは重要である

 自称アニメ・ラノベ評論家、オレオだ。久しぶりの投稿になる。週一更新としていた気がするが、私は定期的に何かをこなすことが得意ではないようだ。仕事なら別なのだろうが、自由に書くとなると、こうなってしまう。

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 今回は、「光」について書く。

 私が「良いアニメ、漫画」というのを挙げると、たいていの作品が「光」の演出に力を入れていると思う。

 好みがあるから万人がそう思うとは言えないが、アニメや漫画の印象的なシーンは、明暗が描き分けられていたり、太陽光の反射をうまく取り入れているものが多い。キャラでいえば、瞳に光が入っているとか、髪や服の皺を陰でうまく表現できていると、たいていは上手い絵に見える。

 この、作品をより印象深いものにする「光」だが、プロはともかく趣味で小説を書いている人たちにとっては、意識から外してしまいがちなことである。媒体が文字であるために、直接明暗を感じることができないからだ。

 この記事を読むことで、「光」について考え、あなたが書いている作品の世界を見直してみるきっかけになればよいと思う。

 

 

〇向き不向きを理解せよ

 最初に注意点だ。ネット小説にあふれている「戦いを主体とする」ジャンルには、これから書くことは当てはまらないと思われる。特に、「ダークファンタジー」には、合わないだろう。なぜなら、「光」を描くことで得られることは、作品の世界をより明るくしたり、ロマンチックな雰囲気の景色を書く方法だからである。

 だから、「光」を描写したほうが良い作品というのは、例えば「恋愛」とか「ラブコメ」とかの、派手なエフェクトが飛び交わない、1シーンを大事にしたいジャンルだと考える。

 あとは、コメディー要素が強い作品も当てはまるだろう。だが、こちらは「全体的に色を明るめにする」ことが重要であり、明暗を描き分けるという感じではないので、今回は説明しないこととする。

 

〇イメージは水彩画

 そんなこと言われても、具体的なシーンが出てこないという人は、まず、上手な水彩画の作品を見てみると良い。水彩画は、必ず光と影、つまり明暗を描き分けている。描く景色を選ぶ時も、明暗を意識していることだろう。参考にするには、うってつけの資料である。

 

〇どのようなシーンで使うのが効果的か

 いくら景色が良いものになるとはいえ、どんなシーンでも「光」に注目していては、ワンパターンだと思われてしまう。何よりせっかくの特別な効果が薄くなってしまうため、使うシーンを絞ると良い。

 誰でもパッと思いつくのは、

・夕方に窓から差し込む光

・河原の水の反射や木漏れ日

・真夏の陽炎

・水面に映っている景色

・瞳に映っている景色

・月明りで光る葉や花びら

だろうか。こういう景色の中で、キャラクターの心境や出来事に合わせて書いていくと良い。

 例えば、よくある学校での告白シーンなら、夕方にして全体を暗くしつつ、窓から入る光で緊張と期待を演出している。景色に見入っているキャラクターを書きたいなら、瞳にフォーカスしてそこに映るものを書く。キャラクターが見ている光景をそのまま読者に伝えることができるし、レンズで反射しているから光が増して、より美しく表現することができるだろう。

 このように、キャラクターの気持ちを別の要素で表現したいときに、「光」を使うと良いと私は考える。

 

〇白色を意識する

 ただ「光が差している」というだけでは芸がないから、「光」をどのように読者に伝えるかを書いていく。

 光を描くときに意識することは、「本来の色が光って白っぽくなる(明るくなる)」ということだ。

 だから、小説で表現するときも、光が当たっているところが普段のイメージより薄い色になっていることを意識的に書くと、読者に伝わりやすいだろう。白いことを強調すれば、光が非常に強いということも、表現することができる。

 これを応用すれば、「光」という言葉を使わなくても、どんな景色をキャラクターが見ているのか、表せるようになる。

 

〇金属やガラスなどは、反射した色が映る

 鏡はもちろんのこと、ガラスや金属や水は光を反射する。この反射をうまく使えば、色々なところで役に立つ。

 例えば、ふとした瞬間にキャラクターの顔が何かに映って、髪形を整えるとか、我に返るとか。ちょっとオカルトっぽいが、ガラスに反射した景色が通常と違うように見えて、不安になるとか自分の考えていることに気が付くとか。

 特に意識したいのは、スマホの画面が暗くなった時だ。現代日本(別に外国でもいいが)を舞台にするなら、是非とも覚えておきたい。

 

〇原色を使わないように意識する

 光を意識して風景をを見てみると、原色に近しい色というのは、あまりないことに気が付くと思う。生きている草花はもちろんだが、もともとが原色で一色の建物でも、光や影、劣化や汚れで別の色が入っている。ここをしっかりと表現することで、景色を隅々まで、リアルに描くことができるようになるのだ。

 

 

 いかがだっただろうか。光をうまく取り入れたアニメや絵は、1つ1つのシーンに見入り、感動できる。当然、記憶に残るし、良いものだったとみんなが思うだろう。

 最近のアニメは、原色に近い色でベタ塗されている作品がいくつも見られる。そのような描き方が悪いとは言わないが、どうしても奥行きを出しにくいし、表現の幅が狭まってしまう。

 だからこそ、小説でもしっかりと景色を観察し、光を積極的に取り入れ、景色を書く(描く)ことに妥協しない。そうすることで、ライトノベル界、アニメ界の「良作だといえるライン」が上がっていき、良いものができていくのだと、私は考える。

 

 ネット小説関連の活動は最近停止しているが、ライトノベル、漫画、アニメに対するモチベーションは、最近高まりつつある。今は、昔のアニメを月額配信サービスでみているところだ。10年前のアニメ、面白い。