オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

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本当に頭が良い主人公を描くなら「周りがバカだと成り立たない」

 自称アニメ・ラノベ評論家。オレオだ。最近の私の旬はマンガアプリ。小説が原作のものではなく、オリジナル漫画の中から気になったものをいくつか読んでいる。小説でもう読み飽きてしまったのか、バトルものはほとんど読んでおらず、ほとんどが恋愛ものや青春ものである。漫画で描かれる青春ストーリーは何物にも代えがたい魅力があるので、それもまた今度、記事にしてみようかと考えているところだ。ちなみに小説も好きなジャンルが恋愛もの系統にシフトしてきているのだが、ブログではいまだにバトルものについての記事が多い。どうしたものか。


 さて、今回は、「頭が良い主人公キャラクター」について書いていく。あなたの作品の主人公は、頭が良いキャラクターだろうか。それともバカなキャラクターだろうか。頭が良いというのなら、そのまま参考にしてほしいし、そうでないなら、別のキャラクターを描くときの参考にしてほしいと思う。

〇頭が良い主人公がいる作品の傾向

 まず、頭が良い主人公が出てくる作品というのはどういうものなのか、ということを考えていこう。
 言うまでもないが、主人公というのは物語において要の存在だ。一番深く話にかかわってくるし、1人称視点の作品の場合は状況説明を主人公の言葉で書かなければならない。よって主人公の頭の良さというのは、面白さ以前に「読みやすいか」という部分に大きく影響しているというわけだ。ということは、1人称視点の作品の主人公は、少なくとも「何も考えられないバカ」ではないほうが断然良いということになる。これはジャンル問わずだ。ギャグ作品なら良いかもしれないが。
 バカのほうが良い場合を考えてみたほうが早いということに気が付いたので、その方向から考えよう。この場合は、例えば他の仲間キャラクターに頭が良いキャラクターがいて、主人公はそれを率いているリーダーである場合が挙げられる。少年漫画でよくあるパターンだろうか。これならバトルものだろうがスポーツものだろうが、猪突猛進していく熱血主人公と、それをサポートする強力な仲間の友情を描くことができる。それから、頭が良いわけではなくても必死に考え、必死に生きている主人公を描いた作品というのは大量に存在する。まあ、頭が良いだけが人間の魅力であるわけではないので、別の魅力を描きたいならそれで何にも問題ない。他には、自分は馬鹿なはずなのに周りが勝手に斜め上の解釈をして頭がよく見えてしまうという変わり種も存在している。
 これらをふまえて、頭が良い主人公がいる作品を考えると、

・主人公の独自の価値観を書くもの
・主人公が自ら周りのものに的確な指示を出して導いていくもの
・クイズ小説(あるか知らんけど)

の3つを思いついた。漏れがあるかもしれないが、まあそれは許してほしい。この先、頭が良い主人公は、この中の上2つの主人公を指すこととする。1番下はあるかわからないし、あっても参考にはならないからね。
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↑メガネキャラは頭が良いという浅はかな考え。あと関係ないけどこのキャラとても好き。

〇周りがバカでは成り立たない

 それでは、「周りがバカでは成り立たない」ということはどういうことなのか。説明していこう。
 そもそもこの記事を書くきっかけは、最近のネット小説及びそれが原作となった書籍の作品の中に「周りのキャラクターを平均よりもバカとして描くことで、主人公を聡明に見せる」というものが多くあったからだ。失礼を承知で言うが、「作者の頭以上に頭がいいキャラクターは作れない」という言葉の通り、ごく平凡なことしか考えていない人が頭の良いキャラクターを描こうとするなら、そうとう書き方を工夫しないと読者にばれてしまう。頭が良いということを見せつけるために、中学生で習うような科学知識を披露したり、今では半ば常識と化している「ロシアンティー」の話を出したりなどをしているようではだめなのだ。そりゃもちろん、文明が発達していない人からすれば世紀の大発見のように見えるのかもしれないが、読者は誰一人「頭が良い主人公」だとそのキャラクターを認識してくれないだろう。
 そしてなんといっても、周りがバカだとどうしようもないのだ。なぜならば、「主人公のすごさを引き立てることができないから」である。えっ? すごいってみんな持ち上げているから成功している? そんなわけがあるか。
「すごいことをやったことに対して、すごいしかいうことができない」
そんなキャラクターがいくらいたところで、比較対象がいなければどれくらいすごいのかは全く理解できない。素人が楽器の演奏を聴いて、プロと上手いアマチュアの違いを論理的に説明できるか? どちらもすごいで終わりだろう。そういうことなのだ。ちゃんとそのすごさをわかる人がいなければ、主人公がいくら知識を披露しても、芸をやっても同じ評価になってしまう。読者から見てもそれは同じなのだ。だから、頭が良い主人公の周りのキャラクターも、頭が良い人がいる必要がある。最低でも、そのすごさが分かる人でないとだめだろう。


 今回は周りの人について書いたが、次は「頭が良い主人公自身」にスポットを当てて書いていこうと思う。こっちはこっちで、工夫のし甲斐があるのだ。
 この記事を読んで、もし「自分には頭が良い主人公は書けない」と思ってしまった人がいたら、それは間違いだと言っておかなければならない。「頭が良い」とひとくくりに言ってはいるが、その考え方は非常に様々だ。学校の問題が得意なやつもいれば、適当に生きている人にはない特別な考え方をしている人もいる。独自の考え方は、他の人に大きな影響を与え、色々な方向で物事を考えられるようにしてくれる。あなたも、ぜひ自分にしかない感性を用いて、主人公の性格を決めてみてほしい。


 青春漫画は最高だ。特に、主人公が大人だと話がわかりやすく、回りくどくないから夢中になってしまう。やっぱり主人公は大人か、人一倍達観している人がいいと思う。個人的な感想だが。最近は「どこまでも突き進むぜ!」みたいなやつを見ると疲れるようになってしまった。