オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

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物語世界の「1日」をゆっくりと進めることの効果と大切さ

 自称アニメ・ラノベ評論家、オレオだ。おそらく電磁波が原因の頭痛のせいで、先週はブログをお休みした。外出自粛の影響で、パソコンを使う機会が増えてきているが、使い過ぎには要注意だ。座りっぱなしもよくないので、1時間に1回くらいは、歩いたり外を眺めたりするように心がけたい。

 

 

 今回のテーマは「時間」だ。ライトノベルに限らず、物語は、それぞれの作品で時間の流れる早さが違う。この記事では、ネット小説における時間の早さについて、書いていく。

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ライトノベルは、時間の流れが早すぎる

 まず最初に私の考えを書いておこう。私が読んできたネット小説を含むライトノベルは、時間の流れが早すぎる。当然だが、あくまで大半の話であって、ゆっくりと時間が進んでいる作品もある。

 ここでいう「時間の流れが早い」は、物語の中で「イベント」を重視した結果、それ以外の部分を詳しく書いていないということだ。例えば

「1か月後に〇〇大会がある。私はこれに優勝しなければならない。……そして、猛特訓の日々が続き、大会本番の日がやってきた。」

というような書き方である。

 この現象は、バトルものの作品に多く見られる。主人公たちが「戦闘する」ことをメインに書いているため、定期的に何かしらの事件を起こして、戦闘シーンを書くことが求められるためだ。特に成り上がり系や無双系の話になると、戦闘は「主人公が強くなる(または強さを見せる)」ために不可欠であるため、こればかりになりがちである。

 しかし、いくら見せ場だからってそればかりを書いていては、読者は飽きてしまう。何より、キャラクターの心の成長や、その過程を見せることができなくなってしまうのだ。そうなれば、読者はキャラクターの理解が薄くなってしまう。

 キャラクターに感情移入することができない作品を読むというのは、なかなかに苦痛である(ギャグ一辺倒の作品を除く)。だから、「イベントとイベントの間」の話を、しっかりと時間をかけて書くべきなのである。

 

〇ザコ敵と普段たくさん戦っているから、ボス戦でレベルアップできるのだ

 ゲーム的な例えだが、つまりは「ちりもつもればやまとなでしこ(カラオケでよく歌う)」である……「塵も積もれば山となる」である。

 現実でもそうだが、練習や訓練をせずにいきなり本番で上手くいくことは、ほとんどない。物語において、訓練などの過程を書かずに本番で実力だけ見せるのは、違和感を与えるのだ。

 さらに、訓練の過程をきちんと書く効果として、読者の感動を大きくできるということが挙げられるだろう。想像してほしい。「練習する前と、成功した瞬間だけを見た」のと、「毎日の練習を観察し続けてそれが実った瞬間までを見届けた」のでは、全く感じることが違うだろう。特に、自分が好きな人やものならなおさらだ。

 さらに言えば、物語の主人公だって、人との関係を深めるために辛抱強く話しかけ続けたり、同じ訓練を続けていることを、読者に知ってほしいのではないだろうか。それを読者に伝えられるのは、作者だけだ。主人公のなんてことのない、それこそ注目することのない努力を、書いてみてほしい。

 

〇何気ない日常を鮮やかに見せるには

 先ほどのような、「何かのイベントのための準備」でなくても、「日常風景」を描写するということは、長編物語を書く上で非常に有効な手段だと思う。むしろ、それを大切にしている作品は、キャラクターがどんな生活をしていて、周りの人間(名もない近所の住人なども含む)にどう思われているか知ることができるので、キャラクターを好きになりやすい。

 しかし、「日常風景」というのは、要するに大したイベントが起こらないということである。だから、書き方を工夫しないと、ただのつまらない話になってしまうかもしれない。そこで、時間をゆっくりと進めつつ、何気ないことをイベントとして書く方法を考えてみた。

・空の色や太陽の傾きを描写する

 読者に時間を知らせる手段として、時計ではなく、空の光景を使うと良い。空を見上げて、「もうこんな時間か」と思うことは人間誰でもあることなので、1日の中でどれくらいの時間が経っているのかを、読者に納得させやすいのである。また、気温や風を気にするだけで、キャラクターが普段感じていることを表現することができるので、積極的に書いていくべきだ。

・キャラクターの誰かが新しいことに挑戦する

 主人公でも誰でもよいが、「誰かにとって新鮮な出来事」であると、読者も新鮮な気持ちで話を読むことできる。面白いことに、自分自身は経験していることでも、誰かの初体験の話というのは、何度でも聞けるものなのだ。

 こんなところだろうか。これ以外にも、「メインストーリーには絡まないけれど面白い出来事」を思いついたら、積極的に書いていくと良いと思う。

 

 

 今回はこんなところだ。毎日の出来事をそのまま書くのは難しいし、ネタも尽きてしまうと思うが、イベントとイベントの間には、2~3つ程度、キャラクターの1日に密着した話を作ってみることをオススメする。読者はもちろん、作者にとっても、キャラクター1人1人の個性を理解する良い機会になるだろう。

 

 

 健康でいることは、何よりも重要なことだと思う。私は、倒れて寝たきりになってから、食事や電磁波などに、かなり気を遣うようになった。体を動かすことも、忘れないようにしている。

 しかし、何事もやりすぎては気が詰まってしまう。今日は2月14日。たまには、チョコレートでも食べて、自分にご褒美をあげる日もあっても良いのではないだろうか。