オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

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ネット小説でよくみかける「読みにくい」「気分が下がる」言葉を考察

 自称アニメ・ラノベ評論家。オレオだ。今日は、小説家になろうカクヨムなどのインターネット小説によくみられる言い回しのうち、それを見ると「高揚していた気分にストップがかかるな」とか、「読みにくいな」と思ってしまうものを紹介しようと思う。毎度そうだが、あくまで個人的な意見なので、参考程度に読んでほしい。

 

 本題に入る前に、ひとつお知らせを。今まで十日ほどブログを続けてきたが、更新時間がまちまちだった。これからは、午後6時から9時を目標に投稿していくつもりなので、これからもよろしく頼む。

 

 さて、本題に入ろう。

 

1.「~は知る由もなかった。」

 

 これは、よく「フラグ」を主人公がたてたり、物語のクライマックス手前につかわれたりするのだが、私はあまり好きではない。理由は、「せっかくの意外な結末を先に読者に伝えてしまうから」だ。

 インターネット小説は、話を少しずつ定期的に更新していく都合上、話の区切りが多く存在する。そのため、その日の投稿の引きとして、次の展開を予想させるような出来事が書いてあると、次の話が読まれやすくなるのかもしれない。そう考えると、「現段階で主人公が知られざる事実」を読者に公開するのは、次回予告のような役割を果たしているのかもしれない。

 ただ、その代償として、読者は作者が考えた意外性があるストーリーに対し、100パーセントのリアクションをとれなくなってしまう。絶体絶命のピンチに対し、主人公はどう立ち向かうのか、最終的に主人公補正でどうにかするか、それともどうにもならずに失敗してしまうのか。それは、ライトノベルを読むうえでとてもワクワクする展開だし、物語を大きく左右する点でもある。そこが作者が一番読んでもらいたいところなのであれば、その分岐に対する反応に妥協するのは作品全体を見たときにもったいない点だということができるだろう。いわゆる「次回、城之内死す」である。

 

2.「~は別の話だ。」

 

 これもよく見かける言葉だ。キャラクターがアクションを起こしたあと、これが使われることが多いが、私は好きではない。作者に失礼を承知で言うが、全く余計なものである。

 この、「~は別の話だ。」というのは、せっかく事件が解決してすっきり読み終わるところに一行で話を別の方向にもっていき、しかもまったく話が続かずに元に戻すという、読者を置き去りにしつつ急に笑いを取ろうとするというコーナーだといえる。作者の中で「裏でこんな話があってもいいな」と思うのは、そのキャラクターや世界観について深く考えている証拠なので素晴らしいことだと思う。しかし、それをおまけ、しかも漫画本なら枠外に小さく書かれている程度の話をキリの良いタイミングでしてしまうと、読者は混乱してしまうのだ。書くことを控えるのをお勧めする。

 解決策としては、番外編や裏話として別に書くか、後日談にからめて書く方法がある。こうすれば、かっこいい場面はかっこよく、ギャグはギャグで分けることができ、混乱を防ぐことができるだろう。キャラクターの新たな一面が書けるかもしれないし、世界観が広がって一石二鳥である。

 

3.キャラクターの話し方の癖が強い。

 

 インターネット小説は、挿絵がないため、キャラ付けが非常に難しい。容姿を決めておいても、文章で説明するだけだとわかりにくいし、一日もたてば忘れてしまう。わざわざ毎日確認する人は相当稀だろう。絵を描こうにも、自分で描けないし、うまく描ける知り合いがいない人はたくさんいるだろう。ではどうやってキャラを印象付けるのか。そう、「話し方」だ。これなら話を進める中で何度も出てくるし、読者が勝手に脳内で処理してくれる。とても有効な手段だと思う。というか、主要人物の話し方がそれぞれ違うのは、このキャラ付けのためだろう。

 ライトノベルの登場人物には、現代にはほとんど存在しないであろう大昔の人の話し方や、えせ関西弁など、キャラ付けのために様々な話し方が存在する。他に主要なものを挙げると、男性ならおじいさん、チャラい系、騎士など。女性ならお嬢様、ツンデレ、抑揚がないキャラなど、ジャンルが確立されているものすらある。

 こんなにも種類がある話し方だが、これには限度が存在する。正確には、大多数の読者が我慢して読めるか、読めないかの境界線だ。わかりやすい読めない例としては、宇宙と称して意味不明な単語を並べられても、それは読者には伝わらないということだ。インパクトは強いが、キャラを理解するのが困難なのである。

 例を挙げたが、私が言いたいのはそんな明らかに理解不能な話し方ではなく、我慢できるかできないかぎりぎりのラインの話だ。細かく言うと、内容はわかるんだけど、語尾が特徴的過ぎて「それは癖の範囲に収まらないだろ!」というツッコミがはいるレベルのものだ。例えば

 

 「このリンゴは300ゴールドになりますピョン!」

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大分幼稚だが、こういうことである。大人にとっては語尾が気になって読みづらい。これを主要キャラの半数がやったら、読者は大騒ぎになってしまう。あとはことあるごとに「ん!」と入るとか、「~ですぅ」みたいなのも、読みづらい部類に入ると思う。

 キャラ付けのためにやったのに、話自体を読みにくくしてしまっては、本末転倒だ。そんなにこだわることをせず。名前を頻繁に入れたり一度に話す人数を少なくするなど、工夫して展開するべきだと思う。名前が入りすぎるのも個人的には嫌いなので、セリフの中に話している人がわかるワード(例えば別のキャラの呼び方とか)を入れる方法をオススメする。

 

 

 今回は、小説をより読みやすくする方法を紹介した。これを見て、面白い話なのに書き方がいまいちだから読むのを断念する、という事態がなくなれば嬉しい。本は、読み手あってのものだと思う。それを少し考え取り入れていけば、読みにくい作品も劇的に読みやすくなるだろう。