オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

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将棋程度じゃ驚かない!?「中世ヨーロッパの娯楽」について

 自称アニメ・ラノベ評論家。オレオだ。コロナウイルス第2波がくるからまた自粛期間になりそうだが、皆さんの家での娯楽はなんだろうか。私はゲームをしたり、小説を読んだり、カラオケをしたり、ブログを書くことだ。収まったら水族館に行きたい。


 異世界系小説は、だいたいのものが中世ヨーロッパの景観をモデルにしていて、多少変わってはいるものの、生活レベルもおおよそそのあたりの時期のものである。それで、その手の小説のお決まり展開として、
「娯楽がほとんど存在しないその世界に飽きた主人公がボードゲームなどを作って大ブームを起こす」というのがある。
そこで私は考えた。実際の中世ヨーロッパには、どんな娯楽があったのか。もしかしたら、我々が考えているよりも発展しているのかもしれない。では早速見ていこうではないか。

〇中世ヨーロッパの娯楽には何があるのか

 とりあえず、何があるのかざっとまとめてみよう。

レスリングなどの格闘技
・球技(フットサルやゴルフの原型となったものなど種類が多い)
・チェスやバックギャモンなどのボードゲーム(ちなみにチェスの起源は古代インドのボードゲームチャトランガ」だからもっともっと古い)
さいころを使ったゲーム(すごろくや、カジノでやるようなものまで)
・トランプゲーム
・楽器演奏

「遊び」「趣味」の範囲だけでもこれだけ見つかった。現在のスポーツやゲームの原型になったものが多く存在しており、ちょうど発展している最中だったのかもしれない。賭け事も多く行われたらしく、色々な意味で退屈しなかったと思われる。
 また、「公開処刑」が娯楽として存在しており、処刑方法も楽しむために多彩だったとされる。死にゆく人の姿を見るのを娯楽とするのは現代では想像したくもないが、グロテスクな映画が多現在でも多数制作されているので、おかしくはないのかもしれない。色々な心理状態が関係していると思うので、時間があったら調べてみたい。
 この他にも、祝日が多数存在しており、祭りがおこなわれていたという。手品や舞踏会、演奏などがあったそうだ。
 階級が低い人は仕事が大変だと思われるのでこれらで遊んでいたかはわからないが、そうではない貴族もこれだけ娯楽があればそんなに退屈することはなさそうな気がしてくる。

異世界異世界だが、モデルのことも調べるべき

 結論として、本当の中世ヨーロッパであれば、例えば「将棋」などのボードゲームを新たに提案したとしても、「チェスが少し変わったやつか」程度にしか思われない可能性がとても大きいということになった。
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 ここで気を付けなければいけないのが、「あくまで小説の世界は異世界である」という点だ。別に建物が同じようであろうと、生活水準が中世よりやや進んでいようと、その作品で「娯楽がない」とするならばその世界には娯楽が存在しないことになる。だから、驚かれること自体が間違っているということはない。
 だが、事実この「地球」ではその時代に多くの娯楽が存在している。それは
「娯楽が何もないから作ろうと人間が知恵を働かせたから」
であるため、同じような考えを持つのであれば、何も娯楽が存在しないというのはほぼあり得ない。つまり娯楽がない異世界というのは、「その世界の住民が娯楽を必要としていない、または、主人公が娯楽と呼べないものを娯楽とすることで既に満足している」ということになるのだ。もしくは、全世界の住民が「娯楽がなくて面白くないけど、だからと言って何かを考える気はない」という怠惰な思考をしているかどちらかだろう。後者のような世界なら、主人公は生きていく気力などなくなってしまうに違いない。
 結局、中世ヨーロッパ程度の時代に飛ばされるなら、テレビやラジオなどをもっていかないとだめだろう。あ、でもどうせそれも魔法でできるのか。だったらテレビゲームを開発しないとだめだろう。いくらなんでも時代が違いすぎる。世界観が台無しになってしまうだろう。

〇 私が考える「異世界での新たな娯楽」

 さて、
「じゃあどうすればいいんだ。どうしても主人公が何か画期的な娯楽を開発したいんだ!」
という人のために、私が1つ案を出そう。
 私は冒頭で「水族館に行きたい」と書いたのを覚えているだろうか。その時はただの希望だったのだが、なんとそれが伏線になっていたのだ!というわけで、水族館、動物園などを作るのはどうだろうか。異世界には、異世界ならではの生物が多数生息している。それを各地から集めて、飼育するのだ。新たな職ができるし、主人公とともに読者も、色々な想像上の動物について知ることができる。作者の腕次第ではどこまでも面白くしていけるのも魅力だ。
(というか、なんならそれをテーマに1つ小説が書けそうな気がする。だれか、やってみないか。見てみたい。)
まあそれはともかくとして、現代でも主に子供に大人気の動物園やデートにも使われる水族館は、工夫すればどうにか作れそうな気がするし、大いに盛り上がるはずだ。いや、水族館は照明やらなんやらで色々大変か。小さな魚ならいけるか。
 とはいえ、問題もたくさんある。異世界系は魔獣のような存在がほとんどで、それらが討伐対象になってしまっている。動物園を作るとなれば、比較的安全で、飼育できる動物の存在を確立しなければならないのだ。話の途中で入れ込むなら、最初からそれらの存在を読者に知らせておく必要があるだろう。


 どうだっただろうか。
将棋やらトランプやらで貴族を驚かせている主人公諸君、そんなのじゃあまだまだ工夫が足りないんだよ!
正直、今日はこれが言いたかった。ああ、すっきりした。他にも、外にある大衆向けの娯楽というのは現代にたくさんあるので、その中でも簡単そうなものを見つけてみてはいかがだろうか。それは、その国の観光名所になって大いににぎわうし、色々なシーンを書くことができるだろう。さらに物語の発展が期待できる。もし、「こんなのを思いついたよ」という人がいたら教えてほしい。別の日の記事で紹介してみるのも面白いだろう。


 私は小説を趣味で書いている人のためにこのブログを書いている。たくさんの小説家と話してみたいし、意見の交換をしてみたい。そして、みんながそれぞれ自分の好きなこと、やりたいことを書いて称賛される世界を作ることが目標だ。