オレオのアニメ・ラノベ・ネット小説評論とか

主にネット小説に関するアイデアを投稿しています。もし気に入ったものがあれば、自由に使っていただいて構いません。よければ、Twitterに、執筆している作品の紹介とともに連絡してみてくださいね。

【なろうテンプレを破壊する1】まずは私が思っていることを全て書く

  自称アニメ・ラノベ評論家。オレオだ。これから何回かに渡り「なろうテンプレ」にはもう限界がきているということを書いていく。

 

 これまで書いてきた記事を見てくれた方はわかるかもしれないが、私は「なろうテンプレ」と呼ばれるもの及びその要素が物語の大半をなす小説が好きではない。これから私が「なろうテンプレ」が嫌いなわけを述べるので、そういうのを書いている人は多少の覚悟をすること。いつものような書き方じゃなくて、素を出しているので少し注意。なお、私の個人的な意見だから異論は認めない。

 f:id:ReotoAoki:20200425201924p:plain

 

 まあ、稀に面白いのもあるんだけどね。もう完全に改造しようがないんだよね。ブックオフ行ったときにインターネット小説系の棚に行くと全部タイトルが「無双」「成り上がり」「転生」「最強○○」「スライム」「奴隷」「99(またはそれ以上)」「2週目」「追放」「賢者」。あとついでにタイトルめっちゃ長い。全部そんな感じ。書籍化されている物だけでそれなのにこれから新たに出たところでその作品独自の魅力を探してくれる人なんてほぼいないし、読んだところで内容にほとんど想像がつく。もはや他の作品との間違い探しを行えるレベルにまで話が分かり切っている。なんで違うジャンルを書こうとしないで、ジャンルは同じにしてその中で差別化しようと思うのか。ネット小説はそれしか投稿しちゃいけないのかと錯覚しそうになるくらいだ。

 

 分かりやすく例えよう。

「話題になったニュースを大した進展もないのに、どの番組でも毎日毎日流し続ける」ようなものなんだよ。あれをみてうんざりするだろう。またこの話か。別に流すべきニュースはないのか。専門家とやらがまたなんか言っていると。そう見えるんだよ。何度も何度も同じものを見ても人は感動しないんだ。全部似ているものと比べたがる。そうできてしまっているんだ。もうマンネリ化しているのはわかっているだろう。

 

 具体的に「内容」に触れていこう。

 

・とりあえず主人公が転生するなり転移する。

・チート能力を授かるか地下で手に入れるか周りが弱いせいで元から強すぎる。

・お嬢様か女奴隷か学園の女キャラを助けて一気に人気者。

・目立ちたくないとか言っているやつも含めて全員能力見せつけて周りを驚かせる。

・前世の中学生くらいの科学知識をめっちゃすごいことの様に説明し始める。または普通に生活してたら知りえない相当マニアックな情報を持ち出してくる。

・主人公がいなければ確実に世界が滅んでそうな敵を何とか倒す。

 

もう何度見たことか。たった1分で1巻分の内容を説明できてしまう。1巻といえば、40文字×16行×300ページとして192000文字。空いている部分を考慮しても150000文字以上は間違いなくあるだろう(ネット小説を編集せずに本にすれば半分メモ帳になるからもっと減るかもしれないが)。「オーバーロード」のような大きめの本にするならもっともっと多くなる。それに対し、ネット小説はだいたい1話3000~4000文字くらい。これより長いと多い部類だろう。つまり、少なく見積もっても38話程度の分量は一瞬で説明できてしまうということだ。一生懸命キャラクターの設定を考えても、読者にはこのくらいの記憶しか残らない。

 

 こんな誰でもわかりきっている内容を、キャラクターや国の名前だけ変えて書くというのはもはや他の作品をパクっているだけだ。自己満足するためだけなら別にいいが、人に勧めるなら相当の自信と覚悟がいるだろう。どう有名作品と差別化したところで、広がりすぎてしまった「インターネット」の空間には必ず同じ設定が転がっている。これだけありふれたものになってしまった今、このジャンルで新たに作品を書いて人気を得ようとするのははっきり言って不可能に近い。

 YouTuberになろうとする人が今多くいるよな。でも、成功している人になるには人気の人のまねをしてもダメなんだ。時代の最先端を行かなきゃダメなんだよ。1つでもいい。何かが他とは決定的に違わなければならないんだ。

「YouTuberがテレビで紹介されてから動いたんじゃ遅すぎる」

 

 なあ、あなたたち作家が本当に書きたいのはどういう話なんだ?

 読んでいるだけの人も、なろう系の作品の感想は書くことがなくなってきている。他のジャンルを読みたくないか?

 もうそろそろテンプレを書いても一時的な人気を得ることすらできなくなるぞ。

 SNSがあるじゃないか。それを使えば宣伝できるじゃないか。「これが私が考えたネット小説の最先端だ!みんなこれからは私のまねをするようになるぞ!」といえるものを書くほうが楽しいじゃないか。

 本当になろう系が好きで好きで仕方なくて、自分で書かないと気が済まない人以外は自分の好きなジャンルの話を書くべきだ。なろう系はもうすでに読み切れないほど存在するのだから、自分で書かなくてもいくらでも読むことができる。自分に合ったものは、絶対に存在する。

 それとな、最後に言っておく

 

「書籍化目当てでなろう系書くくらいなら、ネットに書いてないで新人賞に持っていけ!」

 

 

以上だ。

 

 

 

 次回何を書くかはまだ思いついていない。今回は私のストレス発散が一番の目標になってしまったかもしれない。だがそれでも、皆さん何か感じただろう。今は人に作品を読んでもらう方法はたくさんある。(一度にたくさん集まってちやほやされる気分を味わいたいなら勝手にすればいいと思うが)ちゃんと自分が書いた作品を「その作品」として評価してもらえる人がいることはとても嬉しいはずだ。私も似たような経験がある。

 だから、人気を数字ととらえないでほしい。人の温かさは、そんな上っ面のものではない。読者は読者なりに作品に真剣に向き合っているのだから。